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【税理士試験理論暗記のコツ】暗記は五感をフル活用

剣 勉強ノウハウ

税理士受験生にとってのラスボス・・・【理論暗記】 できることならやりたくないが、合格のためには必須事項。
私も税理士試験受験生のときは、検索ワード「理論暗記」「コツ」で何度調べたことか

受験生のみなさんを苦しめる理論暗記の一助になることを願って、【理論暗記のコツ】をお伝えする。
人によって、理論暗記のやり方は千差万別なので、もし、私の暗記方法がマッチすれば活用してほしい。

大それたことを述べたあとで恐縮だが、理論暗記は地道な作業である。
記憶は定着するまでに時間がかかることを念頭に置いて、あきらめずに理論暗記に取り組んでほしい。
涼しい顔して理論暗記ができる人などいないはずである。
みんなで苦しみながら理論暗記という名のラスボスを討伐していこう。

こんな方におすすめ
  • 理論暗記のやり方を知りたい方
  • 理論暗記のコツを知りたい方
  • 理論暗記が思うように進まない方

理論暗記の手順

理論暗記の進め方を大きく4つに分けて説明する。
最終的に理論教材をすべて覚えた方が試験に有利なのでコツコツ努力を続けてほしい。

理論教材を読む

まずは内容を把握することが大切である。
理論の教材を読んで、どのようなことが書いているか確認しよう。
この時点では、覚えようとする必要はないが、今後この内容をすべて暗記することになることは意識しておこう。

柱を覚える

次に各理論の柱と呼ばれる大きな区分けを覚える。

理論をすべて覚える

各理論の内容をすべて覚える。
すぐに覚えることは不可能なので、少しずつ覚えていこう。
具体的な覚え方は下で述べる。

反復をして記憶を定着させる【最難関】

一度理論を覚えたとしても、すぐに記憶から消えるだろう。
記憶が定着するには少し時間がかかる。
反復がとても重要なので、この部分が最難関であり、かつ最重要である。
いつ何時も理論教材を肌身離さずに持ち歩き、何度も何度も反復して理論を記憶に定着させよう。

理論暗記の頻度

理論暗記をどのくらいの頻度で行えばよいか分からない方がいるであろう。
私の意見としては、【毎日】である。
毎日計算と理論を半分ずつ行うイメージである。

勉強し始めのときは、覚えている理論が少ないので勉強できる理論数が少ないが、徐々に記憶が定着すると暗唱できる理論も増えていく。
私は、最終的には1日で法人税法の理論をすべて暗唱していた。
各時期ごとの理論の勉強のペースを下の表に記す。
あくまで一例なので、この通りに進まなければ合格できないわけではない。

時期理論数個人的心情
~12月・1週間に1~2題を覚えていく(完璧に覚えることは不可能!すぐに忘れるのは仕方ない
・週末などのまとまった時間に復習をして、徐々に理論の雰囲気を頭に入れていく
絶対に全部暗記なんて不可能でしょっ!!
1~4月暗唱できる理論も出てくると思うので、その調子で暗唱できる理論を増やしていく
優先順位の高い理論から覚えていく
暗唱できる理論が出てきて少し嬉しいが、まだ全部覚えるのは不可能だと思っている。
5月~試験まで1日で全理論の暗唱すべてを暗唱できるようになると、ルーティンとなり、1日ですべて暗唱できないと気持ち悪くなっている。
通勤電車の行きと帰りで、すべての理論を暗唱していた。

理論暗記の方法4選

私が、理論暗記で活用していた方法は、

  • 読む
  • 聞く
  • 話す
  • イメージする【イチ推し】


この4つを駆使して、理論暗記を進めていくことが、合格という名の光が差し込む暗記方法であると私は信じている。
以下、4つの方法を詳しく説明していこう。

読む

文字を読みながら、覚える方法は、電車などの声の出せない場所で有効な暗記の方法である。
ただ読んでいるだけで覚えることができない方は、見開きページを見たときの全体の見た目同じ文言を同じ色でマーカー線を引いたり、同じ線で囲うなどで印象付けをしてパッと見のイメージを目で覚えるのもひとつのアプローチである。

ただ、綺麗に線を引いたり、マーカーを引いたりする必要はない。
そこにこだわって時間をかけても暗記がはかどるわけではない。
また、読んでいる場所を指で追いながら読み進めると触覚も使えて暗記がはかどる。

聞く

【聞く】覚え方には、少し初期投資が必要となる。

ボイスレコーダー×理論CDの最強タッグ

私の理論暗記を手助けしてくれたのは【ボイスレコーダー×理論CD】の最強タッグである。

ボイスレコーダーは、データの取り込みができ、速度変更が可能なものが良いと考える。
私が利用していたボイスレコーダーはSonyの「ICD-PX470F」である。
このボイスレコーダーには、たいへんお世話になりました。

Amazon ソニー(SONY) ICレコーダー ICD-PX470F B

理論CDは、TACが発売しているものを購入していた。
Amazonやメルカリでも販売されているが、確実に購入できるTACの公式オンラインストアのURLを掲載する。

“音声ダウンロード版”の検索結果 | 資格本のTAC出版書籍通販サイト TAC出版オンラインストア

サイトの検索が不便なので、どうにか改善してほしいものだが
「音声ダウンロード版」で検索した結果のリンクを貼っている。
ほしいCDの科目にチェックを入れて、絞り込みをし、購入して活用してほしい。

一点注意点があり、すべての科目のCDがあるわけではなく、下記の5科目のみである。

理論CD販売科目
  • 財務諸表論
  • 法人税法
  • 所得税法
  • 相続税法
  • 消費税法

ほしいCDが販売されていない場合は、自分の声をボイスレコーダーに吹き込もう
恥を捨てろ。その恥は合格のためには必要のないものだ。

ボイスレコーダーの代わりにスマホを使うことについて

わざわざボイスレコーダーを使わずともスマホにCDを取り込めばよいと思う方もいるだろう。
私は、受験期のスマホは、合格を遠ざけるアイテムだと考えている。
私自身、勉強中はスマホの電源を切って勉強をしていた。

スマホの誘惑は恐ろしいもので(スマホというよりSNSかもしれないが)、簡単に勉強時間を奪われる。
スマホと上手に付き合える方は、スマホに理論CDを取り込んで勉強してもらえばよいが、誘惑に負けそうな方は、ボイスレコーダーを購入していただき、理論CD専用にしてもらえればと思う。

話す

声に出すということは、自分の耳にも声が届き、「聞く」との二刀流である。
口を動かすことで、試験当日でも記憶を呼び出すときの助けになることもある。

イメージする【イチ推し】

私は、計算式と理論の文章をリンクさせてイメージしながら覚えていた。
減価償却費の理論を覚えるための私のイメージを下図にて記載する。

上部に減価償却費の損金不算入に関する計算式で、下部がそれに対応する理論である。
①~④が計算と理論で対応している部分なので、計算式をイメージすると理論の記憶定着や思い出すときに役に立つ

減価償却説明

理論暗記を覚えるのにNGな手段

【書いて覚える】は非効率

税理士受験生はだれしも(ほかの勉強においても同様に)、暗記の常とう手段は「書く」である。
しかし、「書く」ことによる暗記の最大のデメリットは効率が悪い!これに尽きる。

書くの禁止

私も財務諸表論の勉強のときは大学生だったこともあり時間があったため、理論は書いて覚えていた。
そんな「書く」勉強方法は、あの税法により打ち砕かれた。

そう法人税法である。 法人税法をはじめとする税法の理論は量が尋常ではない

某協会のネ○ロ会長のように毎日朝から晩まで正拳突きができるほど、時間がある方ならまだしも、受験生のみなさんは勉強だけしていればいいわけではないであろう。
仕事や家事・子育てなど様々なこととの両立が必要になってくる。 毎日「書く」ことで勉強していても、時間を置き去りにすることはないし、目的は理論を覚えること、ただこの一点である。

「心」

理論を書く練習をするときの3つのポイント

ただ、理論を書く練習は必要なので、ポイントを3点お伝えする。

  • 文字は小さく(答案用紙の半分以下に納まる大きさ)
  • あくまでも理論の勉強は暗唱が大事
  • 問題を解くときは、柱だけ書く、殴り書き、などすべての文字をしっかり書く必要はない
書く練習のポイント

まとめ

理論暗記は一朝一夕で成すことはできない、毎日の積み重ねである。
そして、勉強は、直線的な伸びでできるようになるわけではなく、曲線的・複利的な伸びで成長していく。
つらく苦しい期間が長く続くが、それに耐えたもののみが大きく成長して合格をつかみ取ることができるのである。

サクラサケ。